blank_logo  <舞-HiME イラスト>
静留ラフ画
 

一番初めに描いた、静留のラフ。
絵柄が安定していませんが、私の静留像の一面、面影はあるのでup。
あまりにラフなので描く時に考えていたシチュエーションもss風味で付属。







「ほな、なつき。あんまり無理したらあかんえ?」
「──。」

一緒の帰り道はここまで。
なつきは午前中だけでサボった学校にとんぼ返りをし、PCを借りに生徒会室に寄った。
帰ろうと連れ立って出てきた校舎は、茜色の夕陽に染まっていた。
ちょっと静留を見返して、ふ、と笑うとなつきはバイクを置いた林へ向かって歩きだす。

──なつきのことなら、みぃんな好きやけど。
  ‥‥これだけは、あかんなぁ‥‥

なつきは鞄を無造作に左肩に担ぎ、艶やかな黒髪をなびかせて歩いてゆく。
迷いなく遠ざかって行く後ろ姿は、絶対に静留を振り返ったりしない。
なつきの清しさの中で、静留が唯一苦手なこと。
去ってゆく後ろ姿のなつきは、自分の元からきっぱりと離れてゆくようで、胸が詰まる。
なつきのために浮かべていた笑顔が素に戻る。

自分のこの感情を、真直ぐななつきが受け入れられるはずもない。
それでも想いは、その内に静留を沈めて深くなる。

夕暮れの風の中、なつきの背中はもう遠い。
立ち尽くす静留の、栗色の髪だけが揺れていた。



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